■ヤッタオル!のタオルの話
表書き「御多織留(おたおる)」とは
表書き「御多織留/御多越留(おたおる)」とは
前に紹介した「年賀タオルの由来」にも記載しておりますが、元来「手ぬぐい」だったものが「タオル」にとって代わりました。熨斗紙に書く文字が「御タオル」では「倒る」をイメージさせるというので「御多織留」という当て字を考案されたようです。
実際、布地を織った最後の部分を「織留(おりどめ)」と言い、転じて物事の締めくくりのことを言うのですが、「織留」が「多い」ということは何度も成功を繰り返す音に通じるので、このような当て字を作り出したと言われています。また「御多越留」は変体仮名で「御たをる」と書かれているそうです。現在の平仮名が統一されるようになったのは明治頃からで、変体仮名とは標準的な仮名文字以外の仮名を指します。
「多」は「た」の元になった仮名
「越」は「を」の元になった仮名
「留」は「る」の元になった仮名
「表書き」とは熨斗紙の水引より上段に書く、贈り物の目的に関わる表記のことです。熨斗の表書きは様々ですが、シンプルに渡す時と相手を考えれば下記の通りです。
例えば…
お得意先など…「粗品」
新規のお客様「御挨拶」
新年の挨拶…「御年賀」「御多織留 ※主に関東地方」
万能的…「御多織留※主に関東地方」